- 著者
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高橋 愛
- 出版者
- 美術科教育学会
- 雑誌
- 美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, pp.219-231, 2006
本研究では,中国文献を基にし,先行研究と兼ね合わせて,未だ日本では広く認識されていない連環画の変遷とその描写方法について考察している。連環画の特徴には,主に文学の発展とともに発達してきたため,描写よりも文が先行する場合があることが挙げられる。それは,国語的な要素が強く,教育性が高いと言えるが,そこに描写された挿絵は,白黒のものも彩色が施されたものも,挿絵の技法として非常に美しい。そういった挿絵は,美術的な流れを汲んでいるため,美的なものとして捉えることができる。こういった流れは,現代の中国の絵本にも共通点として見出せた。そして,このことは今後,中国の絵本を見ていく際の貴重な手がかりとなり得よう。