著者
伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.27-36, 2006-03-31
参考文献数
21
被引用文献数
3

美術から出発するインスタレーションは、美術館から都市に展開され、多様な広がりがある。しかし、これまで体系的な研究はされていなかった。本報では、環境演出によるデザイン手法を確立するための基礎研究として、演出手法の一つであるインスタレーションをとりあげ、分析し類型化することで、その活用特性とファインアートとデザイン分野との関係を明らかにした。25年間、実際におこなわれた展示会を対象とし、解析のために13項目79指標を設定した。多変量解析手法の数量化3類をもちいて、インスタレーションの活用特性を示す3分類軸を抽出した。さらに、これらの3分類軸にもとづくクラスター分析による類型化では、5タイプがえられ、そのなかでインスタレーションとみられる4タイプの特性を明らかにした。なかでも、ひとつのタイプには、環境演出の実態を示唆する特性がみられたので、環境演出の概念を、特定の環境を活かし、相互作用性のあるプロセスを仕掛ける行為と位置づけた。

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【論文:環境演出におけるインスタレーションの特性と類型化に関する考察 】 Mozilla Firefox http://t.co/gT0WmQXyYQ演出手法の一つであるインスタレーションをとりあげ、分析し類型化することで、その活用特性とファインアートとデザイン分野との関係を解明
http://t.co/xAqh7jMP6S

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