著者
野崎 道哉
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学経済学論集 (ISSN:09183418)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.165-181, 2005-10-15

本稿は不確実性下における合理的意思決定に関するポストケインジアン・アプローチについて提示する。具体的には,(1)不確実性の下での意思決定において,ケインズにおける流動性選好と投資決意の重要性を『一般理論』第17章の議論を手がかりとして論じ,現代日本経済への示唆を示す。(2)ポスト・ケインジアンの重要な概念装置である「根本的」不確実性について,限定合理性と比較しながら概念的特徴について論じ,根本的不確実性=非エルゴード的経済過程における非自発的失業と貨幣の長期的非中立性の存在を提示する。(3)不確実性下における合理的意思決定の方法として,慣行的判断の重要性を提示し,それが期待形成に果たす役割,および不確実性下において,入手可能を情報が限られている場合に,他者の集団的・平均的行動に従う「集団的動学」の重要性について指摘する。

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