著者
石川 誠
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学環境教育研究年報 (ISSN:09193766)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-10, 2006-03-31

本稿はごみ処理の有料化に関して実施した調査の報告である。今回の調査ではごみ処理有料化を導入している100市町村を対象に,ごみ排出量,人口等の経年データを収集するとともに,手数料の金額等の情報も収集した。その結果,有料化導入後のごみ排出量の推移は4つのパターン(減量成功パターン,リバウンドパターン,変化なしパターン,増加パターン)に分類されることがわかった。これらの中ではリバウンドパターンに該当する市町村が多く見られ,有料化導入によるごみの減量効果が長期間持続できていないケースが多かった。このリバウンド現象の発生の主な要因は手数料が安く住民に経済的負担を与えていないことであるため,導入時の適切な手数料の設定と導入後についても手数料水準などの見直しが必要である。

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