- 著者
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小牧 昭一郎
- 出版者
- 一般社団法人 日本時計学会
- 雑誌
- マイクロメカトロニクス (ISSN:13438565)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.1, pp.67-75, 2002
- 被引用文献数
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本稿では立等時性に関するもっとも知られている二つの事項、てんわの片重りとひげぜんまいの重心移動に関して解説を行なった。ここでひげぜんまいの重心移動とはテンプの振動に伴って発生するものをいい、ひげの取付具合による偏心などを意味するものではない。ひげぜんまいの重心移動に関しては観察者の目をひげ玉に乗せたとして新しい説明を試みた。また、ひげぜんまいの重心移動の軌跡に関しては新しい、正確な考え方を紹介した。偏心の取れた正確なひげぜんまいの重心点は静止位置にあってもてん真軸上にはない。これを直接ひげ内端点から外端までのひげ全体の重心点計算と、ひげ玉内部に仮想できるいわば切り取られたひげぜんまいの重心点の位置の計算から明確にした。