- 著者
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木村 元彦
笹川 亨
- 出版者
- 社団法人日本泌尿器科学会
- 雑誌
- 日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
- 巻号頁・発行日
- vol.98, no.5, pp.677-684, 2007-07-20
- 被引用文献数
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3
1
(目的)電磁誘導方式でX線照準であるESWL新旧2機種による治療効果や透視時間,疼痛の違いを評価し,新機種の有用性を解析するとともに,ESWL機として望まれる要素を検討する.(対象と方法)Siemens社Lithostarにて2,985結石(L部:腎691,尿管2,294), Lithostar Multilineにて639結石(M部:腎153,尿管486)の治療を行った.3ヵ月後までに完全排石または残石4mm以下となったものを「有効」と定義し有効率を算出した.(結果)外来のみで行ったものはL:2,547例(85.3%),M:608例(95.1%)であった.尿管結石の有効率はL:92.2‰M:82.7%,腎尿管合計の有効率はL:89.6‰M:81.4%とL部で有効率が有意に高かった.尿管結石では,LM両部において,U1に比べU3で有効率が高かった.尿管結石の平均治療回数はL:1.62回,M:1.64回とL部で回数が少なかった.腎結石の有効率はL:81.0%, M:77.1%と差がなかった.透視時間はU2を除きすべての区分で短縮され,腎尿管合計の平均ではL:3.67分,M:2.76分であった.鎮痛剤が必要であったのはL:50.8‰M:腿7%でM部で滅少した.(結論)Multilineでは有効率こそ前機種を上回らなかったが,透視時間が短縮し鎮痛剤の頻度も減少した.Endourologyの十分なバックアップを前提条件に,Multilineは外来治療として十分に簡便・安全であり一定の有用性が確認された.