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教育における共同の思想--新自由主義に抗して〈特集:インクルーシブ教育と共同の原理〉
著者
折出 健二
出版者
全国障害者問題研究会
雑誌
障害者問題研究
(
ISSN:03884155
)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.108-115, 2007-08
共同とは、相互に承認し合う者どうしがコミュニケーションをつくりだしていく営みである。幼児期の段階では、子どもにとってまだ自己と他者のはっきりとした構図はなく、双方は融合的である。遊び、学習、作業、制作などの活動のなかで様々な他者(仲間や教師を含む)との出会いを介して、子どもは自己の二重化を経験しながら、社会的な人格を形成していく。子どもは、乳幼児期から少年期にかけて、この元基的な共同を踏み台にして自立に挑み、この過程で様々な他者との出会い、交流、相互承認をなしていく。それらが彼/彼女の人格的自立にもつながっていくのである。 新自由主義は、市場の競争原理によって、このような共同性を壊す作用である。子どもたちの暴力性もその影響下で発生している。その弊害に抗するものこそ、いまわたしたちが問うている〈つながり〉、相互の共同性の回復にほかならない。
言及状況
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[社会病理][競争社会の害][金融][経済][若者][貧困層][福祉][ワーキングプア]
収集済み URL リスト
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