- 著者
-
須賀 千絵
- 出版者
- 社団法人情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.8, pp.384-389, 2007-08-01
本稿では,利用者の視点を導入した図書館評価を,利用者の意見を内部評価に反映させる「意見反映方式」,評価主体として参画した利用者等と図書館が協働で評価を行う「協働評価方式」,市民が独自の評価機構を作って評価を実施する「独立評価方式」に分類した。そのうえで具体的な事例が存在する「意見反映方式」「協働評価方式」の評価方法を概説した。「意見反映方式」の評価方法には,満足度評価,有効度評価,SERVQUAL評価がある。また「協働評価方式」の評価方法には,市民と専門家から構成される評価組織が公共図書館評価に参画する方法がある。合わせてそれぞれの方式の意義と問題点についてまとめた。