著者
菊地 知明
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.E1177, 2007

【はじめに】<BR>当院は、回復期リハビリ病棟50床、一般病棟53床、合計103床となっている。リハビリ対象患者の多くは回復期リハビリ病棟の患者だが、一般病棟患者の中でも常に15~20数名の患者はリハビリを実施している。リハビリ科としては、PT12名、OT8名、ST1名在籍しているが、スタッフは十分とは言えず、その限られたリハビリ量を回復期と一般病棟患者の差別化を行いつつも適切に配分する為、当院では3又は5人のチームを形成して対応している。今回当院でのチーム担当制を紹介すると共に今後の対応策について考察したので報告する。<BR>【内容】<BR>PTは、A、B(3人、回復期病棟患者のみ担当)、C(5人、回復期と一般病棟両方担当)の3チーム、OTはD(3人、回復期病棟患者のみ)、E(5人、回復期と一般病棟両方担当)の2チームとなっている。ABDの回復期病棟患者のみの対象チームは常に担当患者を15名前後とし、出来る限り多くのリハビリを提供するよう心掛けている。一方CEの回復期及び一般病棟両方を担当しているチームは担当患者を30名前後とし、その中でも出来る限り回復期対象患者に多くのリハビリを実施するよう工夫している。具体的な対策としては、一般病棟患者に少ないリハビリ量でもより効率的に対応する為、訓練頻度をケースに応じて変更(週3~6日又はOTと交互に介入等)、1回の訓練時間の縮小、病棟スタッフとの連携(ADLの介入、自主トレの管理等)等を行った。その他Cチームは、毎日朝夕、全患者の申し送りを行い、スタッフ間の意見統一及び一般病棟患者の訓練頻度等の調整を実施している。Eチームは、ノートを作成し、紙面で重要事項や病棟でのADL等の介入方法を確認している。<BR><BR>【考察】<BR>チーム制を導入した利点としては、第一に今回の目的である回復期と一般病棟患者の差別化は、ある程度達成したとういう点である。実際回復期病棟患者はリハビリ全体で1日6~7単位日々実施しているのに対して、一般病棟は3~4単位となっている。また他の利点としては、個人の技術レベルの差が出にくい、相談しやすい、病棟との連携が取りやすい等の意見があがった。逆に欠点としては、一般病棟患者を一定のチームに偏らせた為、患者層や事務作業量の違い、またチーム人数が異なる事により、情報交換や意見統一の難しさ等の意見があがった。当院では、今後もチーム担当制を中心に考えているが、今後は人数に関しては3人を基本スタイルとして行っていく予定である。また、一般病棟患者の振り分けに関しては、もう少し柔軟なすなわち現在PTでは1つのチームのみの対応だが、出来れば2チームで対応し、チーム毎の仕事内容及び量に開きが出ないよう対応していきたいと思う。<BR>

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こんな論文どうですか? 一般病棟と回復期リハビリ病棟を併設する当院でのリハビリ科の取り組み(菊地 知明),2007 https://t.co/niKMZ2UoPR 【はじめに】<BR>当院は、回復期リハビリ病棟50床、一般病棟53床、合計103床と…
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