著者
本谷 るり
出版者
関西国際大学
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.1, pp.37-54, 2004-03

永い歴史を現代まで生き続ける老舗企業は、企業経営においてさまざまな示唆を与える。いかにして継続的な企業活動が可能か、本稿ではそれを「本社機能をおいている地」という視点から分析する。老舗企業は創業の地において永く経営活動を継続していると一般的に考えられるが、実際にそうであるのかの確認と戦略的な要因を分析した。その結果,本社機能をおいている地域に対して老舗企業は密着度が高いことを明らかにした。しかし、本社機能を移動したことがある老舗企業にとってはそれは創業の地ではなく、移動した先の地域でのことである。また,調査から、めまぐるしく変化する現代の経営環境において、老舗企業での強みが発揮されない現状があることも明らかになった。その点について、戦略を策定し実行する際に、産業構造の分析や競争において自社の有利な戦略を展開する環境を創るという視点が必要であることを示唆した。

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こんな論文どうですか? 老舗企業の地域密着性(第一部 老舗企業と現代,<特集>老舗企業の研究 未来をつくる企業へのアプローチ)(本谷 るり),2004 https://t.co/njYrCxoh8a

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