著者
岩崎 薫 名久井 忠 早川 政市
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.418-423, 0000
被引用文献数
1

トウモロコシサイレージの原料が被霜した場合,サイレージの発酵品質,飼料価値,圃場損失にどのような影響を及ぼすかについて検討した。供試品種は交8号,ホクユウ,P3715で,被霜の程度は軽微なものは2〜3回,強いものは5〜14回であった。軽微な霜を被ると植物体の上部1/3程度が脱色し,強霜を被ると全体が脱色した。また,被霜により,サイレージの水分,粗蛋白質,単少糖が減少した。サイレージの発酵品質は,強霜を被ると総酸が顕著に減少し,その結果pHが4.5〜5.3に上昇した。粗蛋白質消化率は被霜回数が増加すると共に低下し,DCP含量も同様に低下した。一方,乾物消化率,TDN含量は被霜しないものと同等か,やや低い値を示した。ハーベスター収穫による圃場損失は被霜により増加した。以上の結果,良質なサイレージ原料を得るためには,2〜3回の降霜後にすみやかに収穫することが望ましいと推察された。

言及状況

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こんな論文どうですか? 降霜がトウモロコシサイレージの発酵品質,飼料価値ならびに圃場損失へ及ぼす影響(岩崎 薫ほか),1981 http://id.CiNii.jp/bH5eL

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