著者
吾郷 晋浩
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.93-101, 2008
参考文献数
20

まず,わが国にはじめての精神身体医学研究施設(心療内科の前身)を九州大学に開設された故池見酉次郎先生が,その開設に当たって,また日本心身医学会の設立に当たってどのような役割を演じられ,その後,理想的な教室づくりを目指してどのような活躍をされたのか,そしてその後を継がれた中川先生と久保先生の教室の運営と業績について紹介した.ついで,日本心身医学会の分科会的な役割を演じていた循環器,消化器,呼吸器の各心身症研究会を中心にして,心身医学の臨床に重点を置いた学術団体としての日本心療内科学会が設立された経緯について述べた.最後に,現代医学の細分化・専門化によって引き起こされている諸問題を解決するために必要とされて生まれてきた心身医学がいかに必要であり重要であるかについて述べ,今後とも本学会が諸学会に働きかけ,心身医学的な疾病モデルに基づく診療・研究・教育が標準化・一般化されるようになることへの期待を述べた.

言及状況

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