著者
山本 百合子
出版者
福山市立大学
雑誌
福山市立女子短期大学研究教育公開センター年報 (ISSN:13485113)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.75-84, 2005

福山市の高齢者の実態調査を実施し,本報では生き甲斐と衣生活について検討した。[生き甲斐]1,男性は「労働」や「散歩」に,女性は「知識」や「楽しみの」領域の他,「労働」などの多くに生き甲斐を感じていた。2,前期高齢者は多くの生き甲斐をもっていた。後期高齢者は「信仰」に生き甲斐を感じていた。3,健康な人は多くの生き甲斐をもっていた。一人では外出できない人は男女とも「孫の成長」を楽しみにしていた。この他,女性は「一家団欒」や「おいしいものの飲食」を楽しみにしていた。[衣生活]1,「冠婚葬祭などは,儀式の場にふさわしい服装をする」や「下着は綿製品のものを買うようにしている」は男女とも意識が高かった。この他,男性は「ゆったりとした楽な服が好きである」,女性は「ボタン付け,すそあげなどは自分でする」,「自分の服は自分で買う」なども高意識であった。2,前期高齢者は「着る楽しみ」や「買う楽しみ」の領域の多くを意識していた。「前あきの服」や「楽な服」は後期高齢者の意識が高かった。[生き甲斐と衣生活]1,男性は生き甲斐の「労働」や「楽しみ」の領域と衣生活の4領域「買う楽しみ」,「着る楽しみ」,「手を動かす楽しみ」,「着心地」と相関が見られたが,女性はほとんど相関が見られなかった。

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山本百合子 2005 「自立した高齢者の生き甲斐と衣生活 : 福山市在住高齢者の場合」福山市立女子短期大学研究教育公開センター年報 2, 75-84 https://t.co/FSN4YzxYPD

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