- 著者
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筒井 由紀子
- 出版者
- 福山市立大学
- 雑誌
- 福山市立女子短期大学研究教育公開センター年報 (ISSN:13485113)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, pp.95-102, 2005
福山市に住む高齢者の日常生活における衣服の消費や着用状況について,健康,家事労働,家庭経営等の関係から把握した。その結果を要約するとつぎのようになる。1)高齢者の多くは,綿製品の下着を購入している。化繊はチクチクして肌によくないと思っている高齢者は約3割おり,男性よりも女性の方が多い。2)高齢者はゆったりとした衣服を好む。また,女性は,高齢になるに連れて,前あきの衣服が良くなる。3)自分で家事をしなければならない単身世帯の男性と,全体の女性の約半数の人は,普段着は混紡が良いと思っている。なかでも,若い年代にその傾向が強くみられる。4)ボタン付けやすそ上げなど簡単なつくろいものは,男性の場合約3割の人が自分で行っている。女性の場合は,ほとんどの人が自分で行っている。5)洗濯を手洗いでする人は少なく,洗濯機による洗濯が定着している。6)衣服の購入は,家族形態や家庭経済が関係している。