- 著者
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気象庁予報部予報課
- 出版者
- 社団法人日本気象学会
- 雑誌
- 天気 (ISSN:05460921)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.5, pp.428-431, 2008-05-31
平成19年の梅雨入りは九州南部を除いて平年より遅く,梅雨明けは南西諸島や九州南部を除いて遅かった.梅雨前線は, 6月中旬にかけて南西諸島から本州の南海上に位置することが多く,活動が活発となった.その後は本州付近に停滞することが多く, 7月中旬にかけて引き続き活動が活発だった.梅雨時期の降水量は,西日本から東日本の太平洋側や東北南部で多く,九州南部ではかなり多かった.奄美,九州北部,東北北部では少なかった. 6月中旬にかけて梅雨前線が本州の南海上に離れて停滞することが多く,四国や九州北部の降水量がかなり少なかった一方で,沖縄では降水量が平年より多くなった. 7月は梅雨前線が本州付近に停滞し活動が活発になったことや台風第4号の影響により,西日本から東日本の太平洋側で降水量がかなり多くなった.また, 9月中旬には台風第11号の影響により東北地方に停滞する前線の活動が活発となり,東北北部を中心とする大雨があった.