著者
カイザー シュテファン
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.31-47, 2008-01-01

後世の評価がかんばしくないシーボルトの日本語記述書Epitome Linguae Japonicaeをとりあげ、先行史上の位置付けを試みる。シーボルトが自らリストしている参照文献との関連を検討すると、シーボルトの記述に影響を及ぼしたものとして確認できるのはツンベルグの旅行記の仏訳本のみであることが判明した。ただ、日本語のローマ字転写法ではケンペルの著作物の影響が見られることも両者の比較により判明する。シーボルトはケンペルの方法を踏襲しながらも改善・整理し、より体系的なシステムにした。ツンベルグの日本語記述と比較すると、シーボルトはツンベルグを引用しながらも誤りや誤植などを修正し、記述内容をデータにもとづき修正しているだけでなく、ツンベルグより体系的に日本語を記述している。くわえて、ツンベルグにはみられない、言語学的なとらえ方も見られ、「先人の研究より進んでいない」という後世の評価は不当であることを示した。

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Siebold's place in the history of Japanese language research: an examination of relevant original materials https://t.co/DGRiNEfPbw
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