著者
小島 道生 池田 由紀江
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.215-224, 2004-09-30
被引用文献数
1

本研究の目的は、知的障害者(24名)を対象として、従来多く用いられていた選択式による回答方法ではなく、知的障害者自身の自己叙述から自己理解を測定し、その特徴を明らかにすることである。対照群として、生活年齢を統制した健常者(64名)と比較し、分析した。その結果、知的障害者は自己理解に関するすべての質問項目に対して回答することが健常者に比べて困難で、中でも自己評価の「好きなところ」「嫌いなところ」と自己定義の「どんな人」という質問項目に対して答えることが困難であった。一方、同じ自己評価でも「いいところ」「悪いところ」に対する質問は「好きなところ」「嫌いなところ」に比べて回答しやすく、知的障害者自身の自己理解が進んでいる項目と考えられ。知的障害者の自己理解について、対象者を性別(男と女)、生活年齢(高群と低群)に基づき2群に分けて得点を比較した結果、有意差はなかった。ただし、精神年齢の高群(8〜13歳代)は低群(6〜7歳代)よりも、「嫌いなところ」について、有意に自己理解が進んでいることが示唆された。

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