- 著者
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矢田 勉
- 出版者
- 日本語学会
- 雑誌
- 日本語の研究 (ISSN:13495119)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, no.2, pp.1-12, 2008-04
表記史研究資料の分析に要請される視点として、普遍性-特殊性ということを取り上げる。表記史研究資料における普遍性-特殊性には、(1)当該資料を生み出した文字社会そのものの普遍性-特殊性、(2)文字社会内部における当該資料の普遍性-特殊性、という二つの階層があるが、それぞれが表記史の変化原理及び変化速度と密接な関係を持っていることを指摘し、併せてその観点から表記史を概観することを試みた。