著者
田崎 冬記 内田 泰三 梅本 和延 佐々木 優一 向山 貴幸 高山 末吉
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.245-248, 2008-08-31
参考文献数
7
被引用文献数
1

近年,各種開発等によって絶滅危惧種キタサンショウウオ(<I>Salamandrella keyserlingii</I> Dybowski)の生息地が減少している。釧路湿原では,湿原内の乾燥化・樹林化等が大きな問題となっており,キタサンショウウオの産卵池においても開放水面を保持できない箇所が増加傾向にある。本調査では,開放水面が小さくなった産卵池(改修池)を拡幅し,卵嚢数および水質のモニタリングを行った。その結果,産卵池の拡幅によって,卵嚢数は増加した。しかし,鉄膜や鉄フロックによって,卵嚢の吸水状況の低下,カビ卵の発生割合が高まることが示唆された。卵嚢の孵化には水溶性の鉄も大きく影響すると考えられ,今後はこれもモニタリング項目の一つとする必要があると考えた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 1 favorites)

こんな論文どうですか? キタサンショウウオ産卵池の新たなモニタリング指標(田崎 冬記ほか),2008 https://t.co/1N9jVEyBcK 近年,各種開発等によって絶滅危惧種キタサンショウウオ(<I>Salamandrella keyse…

収集済み URL リスト