- 著者
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大西 謙吾
- 出版者
- 一般社団法人日本機械学会
- 雑誌
- 福祉工学シンポジウム講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2007, pp.95-96, 2007-09-30
本報告では,義手が適切に処方され利用されることを目標として,能動上腕義手を例にとり,その課題と筆者らの取り組みを示した.能動義手は既知の技術であるが,日本において利用状況は極めて低い.外観を理由に拒否されるが,筋電位制御式の義手と比較し,優れたフィードバック系を有し,特に上腕切断者が自立した生活を送る上では非常に有効な道具となりえるゆえ,適切な理解と評価を受けているとはいいがたい.筆者らは,能動上腕義手の技術的な問題がシンプルな構造ゆえ調整が難しい点にあることに着目し,コントロールケーブルシステムに関する基礎実験と数値シミュレータの作成を進めた,これら取り組みの中間報告と今後の課題について述べた.