- 著者
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金原 俊輔
- 出版者
- 長崎ウエスレヤン大学
- 雑誌
- 長崎ウエスレヤン大学現代社会学部紀要 (ISSN:13481142)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.53-62, 2008-03
高等学校において、生徒たちの問題・悩みにどのように対応するかを、森田療法の見地から解説した。まず、森田療法が有する理論や技法を概観し、その後、高校生の諸問題を「不登校・別室登校」「学校がらみの問題」「勉強」の3項目に分けて、森田療法的なアドバイスを記した。アドバイスは、教師が生徒に与えるという状況を想定している。一例をあげれば、いわゆる「不登校」に関しては、登校できない事情があるかもしれないが、とにかく学校へ行き、他者と会い、授業を受け、帰ってくる、それをめざして、実行すべきで、毎日、歯をくいしばり登校を継続する、時々休みを入れながらで構わない、やがては卒業式に到達し、その間に、がんばった成果として以前よりも多くの知識や経験や能力が身についている、このような目的本位の指導例を述べた。本論文は、高校生に見られる気分本位の生活パターンを目的本位の生活パターンに改めることに主眼を置き、それにより生徒たちに行動面の変化が現れることを企図したものである。