著者
平田 幹男
出版者
日本歯科医史学会
雑誌
日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.205-211, 1997-03-25
参考文献数
19
被引用文献数
1

20世紀前半の傑出した歯科医の中心的人物だったシカゴのF.E. Roachは歯科補綴学の権威者として独創的な働きを補綴臨床のみならず,一般生活関連の道具にまで残している.発明家とも言える才覚を歯科補綴学,特に部分床義歯補綴の分野で遺憾なく発揮し,数多しくの貢献をもたらした.業績はポーセレンから,緩圧牲アタッチメント,ワイヤークラスプ,鋳造クラスプ,ワンピースキャスト義歯,鋳造器,歯科技工の各種インスツルメントにまで及ぶ極めて広範なものである.そしてRoachが最も強く意図したことは,補綴技術の"Standardization"と言うこととであり,質と量の両面に於て向上させることであった.非能率であった歯科医療,技工操作を近代化することを考えていたものと思われる.今回は,部分床義歯領域に於て多大の貢献をしたF.E. Roachの業績を中心に検証を進めてみた.

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