著者
林 直樹
出版者
流通経済大学
雑誌
流通経済大学スポーツ健康科学部紀要 (ISSN:18829759)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.123-129, 2008-03
被引用文献数
2

近年,コンピュータを用いた動作分析やゲーム分析が多くの競技で導入され,戦術構成やフォーム矯正に役立っている。バドミントン競技においても,ゲーム分析の有効性を探し求め,競技の中で有効な戦術構築の手段を得ることを目的とした。大学のリーグ戦において,(1)配球,(2)エース・エラーという観点で分析を行い,得られたデータを選手に伝達し試合にのぞんだ。全体の勝敗は昨年と比べ,10勝12敗から16勝14敗と向上した。対戦組合せや選手の競技力向上は大きな要因であるが,分析をし,作戦をたてて試合にのぞむことは,試合前の姿勢としてはとても有効であると考えられる。そして,よりリアルタイムな情報が有効になる。しかし,バドミントン競技においては,シャトルのスピードが速く,リアルタイムな分析は適さず,観察に依るところが大きくなってしまっているのが現状である。リアルタイムな情報を獲得する為には,組織的に分析を行っていることが必要であると思われる。バレーボール競技では定着している「アナリスト」の存在が必要不可欠となるであろう。

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