著者
東中川 亮 川端 豪
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.124, pp.1-6, 2009-07-06

本報告では確率的ライフゲームについて述べる.Conwayの決定論的ライフゲームは,初期様相依存性が著しく,安定状態における生存密度の制御が難しい.そこでセル・オートマトンの複雑な挙動を緩和するために生存規則に確率を導入することを試みた.ゆらぎを与えるために決定論的な生存規則を確率的に緩和するパラメータとして緩和値αを導入した.この緩和の効果によって,初期様相のバリエーションに由来する最終生存密度のばらつき(標準偏差)を抑えることができた.このαの値は確率的ライフゲームの安定状態における生存密度の制御のために有用である.

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