著者
山本 綾 古島 泰子 長谷川 多美子 肥田 朋子
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.305-311, 2009-10-20
被引用文献数
3

【目的】不動状態に伴う痛みは,疾患特異的なものだけでなく,不動化で引き起こされた可能性がある。そこで,ギプス固定による不動化モデルラットについて疼痛行動評価を行うとともに,活動量を調べた。【方法】慢性絞扼ラットの両側後肢をギプス固定したCCI固定群,一側後肢を固定した片肢固定群,両側後肢を固定した両肢固定群,無処置のコントロール(CON)群に分け,疼痛行動,ROM制限,筋萎縮を調べた。また,片肢固定群,両肢固定群,CON群の活動量を調べた。【結果】アロディニア・痛覚過敏がCCI固定群,両肢固定群,片肢固定群の順に発生した。ROM制限,筋萎縮は固定群間で有意な差はなかった。活動量は両肢固定群,片肢固定群の順に有意に少なかった。【結論】固定群全てで痛みが生じたことから不動化は痛みを引き起こすと考えられた。また,活動量の少ない群に痛みの発生が早く認められたことから全身活動量も痛みの発生に影響することがわかった。

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