著者
鬼塚 史朗
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.426-433, 1994
被引用文献数
1

1800年,ボルタの電池が発明されると電気の研究はいちだんと進展した。そして,電気は実用化の時代へと入っていく。この実用化に際し,エジソンとウェスティングハウスの間には熾烈な論争が展開された。この論争は交流-直流大戦争の名で呼ばれた。論争は,ウェスティングハウス(交流)側の勝利に終わったが,このなかで確立された技術は多い。「直流か交流か」「高圧か低圧か」「負荷は直列か並列か」「市中型火力発電所か郊外型水力発電所か」「アーク灯か白熱電球か」等々,両者の間には対照的な理論が展開された。これらをたどるとそのまま物理の授業になる。エジソンの実践研究とウェスティングハウスらの理論的研究は,教育的には体験的理解と理論的理解,定性的理解と定量的理解に対応させて考えることができる。

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こんな論文どうですか? エジソンとウェスティングハウス : 研究開発には何が必要か(<連載>科学史)(鬼塚 史朗),1994 http://t.co/oVKwRMDz

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