著者
田中 宏幸
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.70-79, 2010-02-05
被引用文献数
1

省電力・分割可搬型宇宙線ミュオンテレスコープ(PEAM:Power Effective Assemblable Muon telescope)による火山体の観測が可能になったことにより,活動中の火山の火道内部の詳細を測定できるという新たな進展の機会が得られた.宇宙線ミュオンラジオグラフィー(CMRG)では地震波などを用いた従来の地球物理学的観測に比べて,かつて無い高い空間分解能で山体内部の密度測定が可能である.結果は,世界で初めて可能となったマグマの脱ガス過程の直接的観測の結果から,新たな未解決の問題が提起されている.ここではCMRGの原理,及び火道内でのマグマ対流・マグマ脱ガス現象の物理の基本と宇宙線ミュオンによる火山体内部測定の現状を紹介する.

言及状況

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今回のミューオンによる火山計測というのは装置の小型化・省電力化によって可能になったのか?有料記事なので読まない http://ci.nii.ac.jp/naid/110007539440

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