著者
増成 和敏 石村 眞一
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.27-36, 2010-01-31

本論は,家具調テレビのデザイン成立過程を明らかにすることを目的として,家具調テレビ「嵯峨」に関し,主として文献史料とヒアリング調査より,以下の内容を明らかにした。1)「嵯峨」は,北欧デザインに影響されたが,同様に影響を受けた米国のテレビ受像機の模倣ではない。2)松下電器デザイン部門は,海外のデザイン情報を取り入れ,日本独自のデザイン開発を推進できる状況にあった。3)「嵯峨」のデザインは,ステレオ「宴」に影響され,「宴」は,ステレオ「飛鳥」に影響されている。4)「飛鳥」は,日本調を狙ってデザインされたのではなく,宣伝によって「校倉造り」の造形イメージが付けられた。5)「嵯峨」の形態特徴3要素を具備した最初の意匠出願は,三洋電機からであった。

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こんな論文どうですか? 家具調テレビ「嵯峨」のデザイン創出過程 : 家具調テレビに関する研究(2)(増成 和敏ほか),2010 https://t.co/tzcAVxSQ6l
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