著者
堀 裕
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学学芸学部論集 (ISSN:18807887)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.232-226, 2010-01-29

大阪樟蔭女子大学による奈良市?城寺の調査の一環として、近現代における?城寺の「縁起」に関わる資料を三点取り上げて紹介する。一つは、一八七九年(明治一二)の『寺院明細張』である。もう一つは、一九七四年(昭和四九)に録音されたと考えられる、先々代の住職故下間松甫氏による、?城寺の解説である。三つ目は、一九八八年(昭和六三)に、?城寺が主体となって境内に設置された?城寺解説板である。これら三点の資料それぞれについて、「縁起」を生成していく過程を示すとともに、各時代ごとの特色があることを示した。とくに、明治期の行政と?城寺による「縁起」をめぐるやりとりや、現代には、下間松甫氏や現在の住職によって、文化財への高い関心をもって新たな「縁起」が生成している点について指摘した。

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