著者
酒巻 隆治 染矢 聡
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.87-92, 2010
参考文献数
12

前報では,Webデザインがユーザに与える印象と記憶される情報量との関係性について報告した.この分析過程において,SD法に基づくWebアンケート調査を524名に対して実施し,「利便性」「文字の可読性」「エンターテイメント性」というWeb評価因子が抽出された結果についても明記した.本報告では,前報で用いたSD法による印象評価構造の分析を拡張する多次元尺度構成法による分析を検討する.通常SD法において各ユーザの印象は多くの項目,設問,すなわち多変量として収集される.このユーザの印象を2次元に情報圧縮した際の評価形容詞群と抽出された因子との関係性,評価形容詞群とWebサイトとの関係性,についての可視化を試みた.分析の結果,提案手法が従来法に加え,さらなる印象把握に向け有効なアプローチの1つであることが示された.

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