著者
田坂 真一
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.105-110, 2007-03-15

ソフトウェア開発プロジェクトにおけるプロジェクト・マネジャーの重要なロールとして,プロジェクトの規模を初期段階で適切に見積もり,発注者側ステークホルダーと予算で合意を得,適切な予算の下でプロジェクトの立ち上げから終結までを管理し,成功裡に導いていく役割がある.本稿ではプロジェクトの初期段階での見積もり方法の一つとしてNESMAが提唱する簡易ファンクションポイント法を用いた見積もりを適用し,その有効性の有無を検証した.プロジェクト初期段階での見積もりに対応するため,立ち上げあるいは計画プロセスのアウトプットを入力情報とし,機能規模のベースラインとしてのファンクションポイント・カウント数を算出できる,FP概算法とFP試算法を採用し,実用という観点から有効性の評価を行った.その結果,プロジェクトの「立ち上げ局面」あるいは「計画局面」の作業で工夫をすればFP概算法が「プロジェクトの初期段階での規模見積もりのベースラインとしての実用性が高い」との結論を得た.

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