著者
車 勤
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.115-127, 2009

「全ビジネスの総サービス業化」が進展する現代。サービスには、顧客の人格的な欲求に応えるように振る舞うという友愛的な面があるが、顧客への犠牲的な人格的隷属を強いるおそれがある。これに対して、サービスを「歓待(ホスピタリティ)」として構築すれば、その行為は、自律した人格が、自律した人格としての他者を心をこめてもてなすことになる。現実の例をリッツカールトンホテルの「紳士淑女をもてなす紳士淑女」という「モットー」に見出せる。現代のビジネス社会の基軸となるシステムは全ての存在(=物質と意味)の商品化であり、それによる存在の単純化の強制である。「歓待」も商品化から免れることはできないが、個々の人々の行為においては、その気持ち(=願望する人間関係)が、商品化の制限を超えることが頻繁に起き、その「習慣化」と拡大は、商品化システムを変質させるかもしれない。商品化という基軸システムから離脱することも(=自己満足と偽善)、それを完全に破壊することも(=むき出しの暴力が基軸化)避けながら、人格的自律と友愛のある社会を育むのに、「歓待」としてのビジネスは、現実的な可能性を感じさせる。

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ビジネスとしての「歓待」の可能性 シャルル フーリエ https://t.co/3J49Qw6ORT

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