- 著者
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藤井 恒
渡辺 康之
- 出版者
- 日本鱗翅学会
- 雑誌
- やどりが (ISSN:0513417X)
- 巻号頁・発行日
- no.169, pp.10-24, 1997-05-20
- 被引用文献数
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1
1996年8月18日〜24日に行われたギフチョウフォーラムの懇親会は,メインテーマであるはずのギフチョウの話よりもむしろ「オオモンシロチョウ」の話題で盛り上がった。筆者の一人,藤井は北海道の川田光政氏や青森の工藤忠氏からの情報で,北海道の道南部だけでなく,稚内や青森県の竜飛崎付近でもオオモンシロチョウが採れたということをこの時すでに知っていた。すぐにでも北海道へ飛んで行きたい気分であったが,ギフチョウフォーラムの仕事をすっぽかす訳にもいかず,ギフチョウフォーラム終了後に調査に出かけることを決めていた。一方,渡辺も9月中旬には大雪山へ行くのでその際,オオモンシロチョウの撮影などを行うことにしていた。その後,紆余曲折を経て,結局一緒に調べに行きましょうとが決まったのが,8月27日の夜。翌日の早朝,大阪伊丹空港で落ち合うこととなった。ここでは,この時の調査行の結果を簡単に報告しておきたい。なお,8月28日〜8月31日午後までは2人で行動を共にしたが,それ以降は別行動をし,藤井は9月1日〜5日まで青森県で調査を行い,渡辺は9月2日〜12日まで大雪山に滞在した後,9月13日に札幌で調査を行った。