著者
池田 隆介
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.598-605, 2010-08-05
参考文献数
63

銅酸化物高温超伝導体(HTC)の発見以来,電子相関の強い超伝導物質が続々と見出され,基礎研究の対象となる磁場下の超伝導現象も多岐にわたるようになってきた.HTCの現象を通して磁場下の超伝導相図の理解が一新されたのに加え,近年対象となる系では常磁性効果や磁気的揺らぎ等の強い電子相関に起因する側面が重要な役割を果たし,磁場下の超伝導状態,つまり渦糸状態の現象のバラエティーは豊富になりつつある.しかし一方で,超伝導理論の基礎が変更をうけるわけではない.本稿では,磁場下の超伝導渦糸状態に関する理解の現状を概説する.

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磁場下の超伝導/池田 隆介 http://t.co/hAzmJ1B2c6 #物性理論ミニマム

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