著者
中川 匡弘
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.34, pp.95-105, 2010-08-30

本論文では,脳波やNIRS信号で見出されているフラクタル次元のような普遍的な性質の時空間特性を定量化することにより,感性を評価する新規手法を提案する.具体的には,感性フラクタル次元解析手法を用いて、視覚刺激に対する華やかさの感性解析を試みる。その結果,フラクタル次元を用いることで,ヒトの感性が客観的に計測可能であることが見出された.また、感性フラクタル次元解析手法をブレインコンピュータインターフェース(Brain Computer Interface:BCI)ヒューマンインターフェースに適用し、その有用性について検討を行う。ディスプレイに6つの図形を表示させ、1つの図形を黙視し念じた時の脳波信号について、感性フラクタル次元解析手法を用いて識別を試みる.その結果,意図した図形に対する認識率が最低でも50[%]以上得られたことから,頭でイメージしたことが入力可能な脳波キーボードの機能を持つヒューマンインターフェースとして応用できる可能性が示唆される.

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