著者
橘高 眞一郎
出版者
佛教大学
雑誌
文学部論集 (ISSN:09189416)
巻号頁・発行日
vol.93, pp.77-91, 2009-03-01

文学性とは何なのか。その生成過程はどのようなものなのだろうか。本稿では、まずロシア・フォルマリズムのV.Shiklovskyの異化やプラハ言語学派のR.Jacobsonの詩的機能を基にしたD.Miall and D.Kuikenのモデル、D.Sperber and D.Wilsonの関連性理論(詩的効果)や認知科学でいう認知的ずれを取り入れた内海のモデル、スキーマ理論を基にしたP.Stockwell のモデルを比較検討し、それら3つのモデルが補完的な関係にあることを指摘する。次にJ.Kristeva の提唱した間テクスト性が、それらのモデルが相互作用するための文学作品の認知という基盤を提供すると同時に、創造的な読み(間読み性)を生成することを指摘し、そのことを考慮した間テクスト性基盤モデルを提案する。最後に、そのモデルを用いて、E.Hemingwayの短編小説を分析し、文学性が生成される過程を検証する。

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