著者
吉成 怜子
出版者
佛教大学
雑誌
佛教大學大學院紀要 (ISSN:13442422)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.105-113, 2007-03-01

テネシー・ウィリアムズ(Tennessee Williams,1911-83)の『欲望という名の電車』(Astreetcar Named Desire, 1947)では、様々なコントラストが散りばめられ、それが物語をより濃密に描きだす役割を果している。中でも、主要人物であるブランチ(Blanche)とスタンリー(Stanley)のコントラストはその代表である。二人のコントラストは象徴という手法が遺憾なく発揮され、より鮮明なものとなっている。本論文では、"stain"という語を取り上げ、その"stain"が象徴的な手法として、二人のコントラストをどのように描いているかを検証していく。その手法は、観客に対して鮮明に人物像を焼き付けていながら、作者ウィリアムズにとっては、観客個々人に判断を委ねるという、複雑な要素を交錯させているということが見て取れる。ブランチスタンリーコントラストstain

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