著者
吉田 治典 後藤 祥仁
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.73, pp.95-104, 1999-04-25
被引用文献数
6

近年,蓄熱式空調システムの導入が,電力負荷の平準化につながり発電所の総合効率を上昇させ,省エネルギーの効果があると同時に,地球温暖化問題で懸案となっているCO_2の削減にも重要な役割を果たすといわれている.しかし,蓄熱式空調システムは制御が難しく,計画どおりの運用がなされていない事例が多いようである.このシステムの最適運転には建物に発生する次の日の負荷を予測し,その情報を基に適切な温度レベルで適正量を蓄熱する必要があり,熱負荷予測技術が不可欠となる.本研究では,既報で示した熱負荷予測の手法を実建物に適用して検証し,熱負荷予測法における精度向上のため種々の改良を行った過程を報告する.しかしその結果,若干の改善は見られたものの,大幅な改善は見られず,既報の手法の妥当性が裏付けられた.

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