著者
古井 貞熙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.355, pp.49-54, 2009-12-14
被引用文献数
1

これまで約40年間にわたって、音声認識に関する研究を行ってきた。この間に統計的手法をベースに、音声認識技術は大きく進歩したが、まだ人の能力には遠く及ばない。最近は、学会や学会誌で発表される技術の進歩がやや飽和しており、人の能力に近付く道筋が見えない。現在の研究のアプローチには、何かが欠けているように思われる。それが何かは明確でないが、現在の単純な枠組みではなく、多数のレベルの多様な知識を最適に組み合わせて着実な認識へ導く、統計的な知識処理のフレームワークを構築する必要があるように思われる。

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