著者
荒井 文雄
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.287-317, 2011-03

この研究ノートでは、学区制度の廃止に向けた政策を取るフランスにおいて、社会階層によって異なった様相をみせる学校選択の全体像を多面的にとらえる。すなわち、私企業高級管理職等に代表される上層階層の多角的教育投資行動の中に位置づけられる学校選択から、公共部門上層階層や中間階層にみられる学校選択をめぐる葛藤や、さらに、従来、学校選択に無縁な階層とされた庶民階層の動向にも注目する。各社会階層の学校選択行動の特徴を検討することを通して、学区制の廃止が、学校における階層混合および教育の社会的格差解消に貢献するか、批判的に検討する。

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[education] >フランスの中学校1)にはたいへん大きな学校間格差が存在する。

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