著者
Sepehri Bady Azam
出版者
一橋大学国際教育センター
雑誌
一橋大学国際教育センター紀要 (ISSN:21856745)
巻号頁・発行日
no.2, pp.57-71, 2011

本稿では、家族の会話の中での人称表現の使い分けに注目しつつ、世代差や性差によって呼称(呼ばれ方)の使い分けがどう変化するか考察した。その結果、①目上から目下に対しては名前で呼ぶ、②目下から目上に対しては人称代名詞で呼ぶ、③子どもは家族の最年少者の立場から親族呼称を使って呼ばれるなど、鈴木孝夫(1973)の説が概ね裏付けられた。一方、①目上からの目下への呼称は多様化している、②兄弟姉妹間の親族呼称の使用が減少している、③親族間の呼称は呼ぶ側と呼ばれる側の双方の性差の影響を受ける、④呼ばれる側の年齢が上がるほど人称代名詞や「ちゃん/くん」付けが少ないなど、鈴木孝夫(1973)を含め、これまであまり指摘されてこなかった傾向も観察され、背後に核家族化や少子化の影響が見てとれる。

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