著者
筒井 達大 浦林 宏行 山本 幹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.448, pp.545-550, 2011-02-24
被引用文献数
3

ネットワーク内に配置されたキャッシュを自律的に協調させる方法として,コンテンツの存在方向を示す足跡情報(インネットワーク誘導)をルータに残すBreadcrumbs方式が提案されている.コンテンツ要求は当初ロケーションIDにより転送されるが,所望コンテンツの足跡にヒットすると,その足跡方向に誘導される.この誘導により,サーバへの経路上にキャッシュがなくても適切な方向のキャッシュからコンテンツを取得することが可能である.本稿では,このBreadcrumbs方式が部分普及した状況での,サーバダウンロード低減効果を評価した.その結果,単なる部分普及時には非対応ルータにおける誘導経路の分断により,足跡情報の無効化が多く発生し,サーバダウンロードがそれほど低減されないことを明らかにする.また,その解決手法の一つであるオーバレイによる手法の評価も行い,その有効性を明らかにする.

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