著者
中島 央
出版者
日本ブリーフサイコセラピー学会
雑誌
ブリーフサイコセラピー研究 (ISSN:18805132)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.114-127, 2009-12-31

本論では,ブリーフセラピーにおける見立ての方法論を,従来心理臨床において行われてきた因果論に基づく見立ての方法論に,Milton H.Ericksonの方法論にみられる見立ての要素を対比する立場で,考察し,論じてみた。この立場からはまず,ブリーフセラピーの見立ては,問題のなりたちに基礎をおく因果論的見立てに対し,問題状況のなりゆきに基礎をおいていると考えられた。結果的にそこには,「時間と動き」「自然に即した見方」の2つの視点があり,そこから,「必然的変化」「リソース」「無意識の方向性」「未来志向」の4つが,ブリーフセラピーにおける見立ての重要な要素として抽出された。

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