- 著者
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山本 陽介
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会
- 雑誌
- 化学と教育 (ISSN:03862151)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.4, pp.216-219, 2006
5本の結合をもつ炭素化合物について,CH_5^+のような3中心2電子結合系化合物とS_N2反応の遷移状態にあたる超原子価3中心4電子系炭素化合物の違いについて解説した。我々が合成に成功した超原子価3中心4電子系5配位炭素化合物の構築の考え方について解説し,その構造についても述べた。また,研究の結果,同じ配位子系を用いても置換基の違いなどにより,5配位構造をとる系と4配位構造を好む系に分かれることがわかったが,今後の展開へのステップとして,その原因についても考察した。