著者
初田 隆 吉田 和代
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学 : 美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
no.33, pp.359-373, 2012-03-25

胎内あるいは出生時の記憶を描写した絵(「胎内記憶画」とする)では,光や音,水,へその緒,包まれている様子などが,ジグザグ線や二重円,マンダラ型などの描画パターンで表現されており,それらは,母子にとって意味のあるシンボルだと思われる。そこで,幼児の表現活動を活性化させるとともに,望ましい母子関係への気づきを促すために,「胎内記憶画」を描く活動が有効なのではないかと考えた。本論では,ワークショップ「ママのおなかにいた頃を思い出そう-絆のドローイング-胎内記憶」の実践及び胎内記憶画の分析を通し,以下の点を明らかにした。(1)胎内記憶に関する子どもの発話を,「五感」,「感情」,「姿勢や動き」の3つに分類し,それぞれに対応する描画パターンやシンボルを確認するとともに,胎内記憶画の解釈を行った。(2)母子ワークショップにおいて「胎内記憶画」を用いることによって,幼児の表現活動を活性化させるとともに,母子の絆を深めるといった効果が確認できた。

言及状況

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

論文にもなってるね。→CiNii 論文 -  「胎内記憶画」を用いた母子参加型ワークショップの研究 http://t.co/pYyNdd1v

収集済み URL リスト