- 著者
-
竹中 隆
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.111, no.341, pp.49-54, 2011-12-15
X線トモグラフィ(断層イメージング)法で使用されるX線の代わりにマイクロ波を用いるトモグラフィはマイクロ波トモグラフィと呼ばれる.マイクロ波トモグラフィは散乱物体を含む対象領域にマイクロ波を照射し、対象領域外の複数の場所で観測した散乱波データを処理することにより、対象領域内の電気定数分布を再構成して散乱物体の位置、形状、大きさ、内部構造を可視化する逆散乱問題である.本報告では,逆散乱問題特有の性質を述べた後,時間領域における逆散乱解法の一つであるForward-Backward Time-Stepping法について説明する.最後にその適用例として初期乳がん検出に用いるマイクロ波マンモグラフィについて検討している.