著者
須田 亙 宍戸 雅宏
出版者
日本土壌微生物学会
雑誌
土と微生物 (ISSN:09122184)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.93-99, 2009-10-01
被引用文献数
1

葉に代表される植物体地上部の表面である葉圏には,多種多様な細菌が存在し,植物の健康維持や生態系における物質循環において重要な役割を担っていると考えられる。葉圏細菌に関する研究は,特定の機能を持つ菌を分離・培養し,それらの性質を調べる手法で行われてきた。これまで,細菌群集全体の構造や動態に関する研究は他の環境(根圏や水圏等)と比較すると著しく少なかったが,2001年以降,葉圏においても非培養法による細菌群集全体の構造解析が行われるようになり,知見が蓄積されつつある。本稿では,葉圏細菌群の生存戦略,および注目すべき機能について概説し,さらに,非培養法による細菌群集の解析によって明らかになってきた知見および今後の展望について論考した。

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