著者
角田 三枝
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.10-11, 1994

日本語では、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」という表現がある。両者の違いは丁寧さの度合いが異なるとか、あるいは感謝の気持ちが現在であるか過去であるか、といったようなことではない。「ありがとうございました」はひとつの場面を終わりにするという話者の意向を表す印である。時制の違いによって場面の切り替えを表す例は、この他にもいろいろある。特に挨拶表現、応答表現などの時制の切り替えが、場面の区切り、会話の区切りの合図として有効な働きをする。小論ではこのような、時制の切り替えがもたらす語用論的効果を述べると共に、この視点が日本語教育の中でも必要かつ重要であることを述べる。

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