著者
坂田 浩之 佐久田祐子 奥田 亮 川上 正浩
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.29-37, 2013-01-31

大学生活が十分に機能するためには、大学生自身が大学生活に主体的にコミットし、充実感を感じることが重要であり、大学教育を向上させるためには、大学生活充実度を適切に測定し、大学生活充実度を規定する要因を明らかにすることが必要である。そこで本研究では、先行研究(奥田・川上・坂田・佐久田,2010a)の知見を踏まえて、1回生〜4回生を対象に大学生活充実度尺度、その修正版、および大学生活充実度尺度短縮版(SoULS-21)を実施し、大学生活充実度が学年進行に伴いどのように推移するのかについて、4年度分の1〜4回生の縦断データから分析を行なった。その結果、4回生時に充実度全般が最も高まることが明らかになり、奥田他(2010a)の知見の妥当性が支持された。また、学業に対する満足感については、コホートによって学年変化が異なることが明らかにされ、カリキュラムやプログラム、学科編成、あるいはコホートの特性によって影響される可能性が示唆された。

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