著者
飯田 弘之
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.527-532, 2012-12-01

本稿では,ゲームの三つの側面(競技性・遊戯性・知的相互作用)に注目し,「ゲーム=知層」の観点からゲーム研究の流れについて概観する。競技性を重視したミニマックス戦略から相手モデル探索への移行,遊戯性の主要因の一つであるスリル感に基づくゲーム洗練度の理論,そして,ゲーム場における知的相互作用として試合中の情報の流れをモデル化するゲーム情報力学を紹介する。ゲームにおける人間とコンピュータの知能の相違に焦点をあてながら,投了に現れる知性の豊かさ,相手モデルにみる人間の知性の賢さ,ゲームのルール変遷に現れるスリル感の変遷,そして,ゲーム情報力学のアプローチによるゲーム場における知的な相互作用の解析例を示す。

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ゲーム研究のいま(<特集>サービスとしてのゲーム) / 本稿では,ゲームの三つの側面(競技性・遊戯性・知的相互作用)に注目し,「ゲーム=知層」の観点からゲーム研究の流れについて概観する。競技性を重視... http://t.co/AxWt9ZVs49

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